日本は自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性があります。実際、毎年のように、水害・土砂災害、地震・津波といった自然災害が発生しています。
水害・土砂災害をもたらすこともある豪雨は、雨の強度や頻度などその降り方に特徴があり、長期的な傾向として、雨の降り方は変化しているそう。雨の降り方が変化している背景には、自然変動の影響に加え、地球温暖化の影響もあると考えられるとされています。(内閣府:令和2年版 防災白書)
豪雨や台風などによって水害につながることは多々あります。場合によっては命の危険につながることも。そこで水害について、対策や万が一遭遇した時の動きについて2回に分けてみていきます。
「水害」とは?
まず水害とは、水による災害の総称です。大雨や台風に伴うものに限らず、さまざまな水に関する被害が挙げられます。
洪水
洪水とは雨や雪解けによって、河川の水量が著しく増える現象。
氾濫
川の水があふれることを指す、河川の氾濫には2種類あります。
1つは、集中豪雨などで河川の水位が上がり、堤防から水があふれたり、決壊して水が堤防の外に流出することで起きる「外水氾濫」。
もう1つが、市街地や住宅街などに豪雨が降り、下水道の処理能力を上回り排水しきれない状態になって地面や道路などが水につかってしまう「内水氾濫」です。土から浸透していた雨水が、アスファルト・コンクリートなどの都市化が進むことで水が浸透しにくくなることから「都市型水害」とも呼ばれます。
高潮
台風や発達した低気圧、強風などの影響で海面の水位が上昇することを指します。これにより、海へ流れる河川の河口付近で水があふれるなどの被害がもたらされます。
津波
地震や火山活動などによる海底・海岸の地形変動の影響で、海面の水位が急上昇することで陸上に大きな波として押し寄せる現象。短い時間で多大な被害が出る危険性の高い水害です。
水害は「台風、集中豪雨などの天候が原因となる場合」「河川流域や低地といった元々の地形が原因となる場合」「治水や排水の不備が原因となる場合」「人工的に作り変えられた土地が原因」となり起こることが多いようです。
つまり地域によって、水害の原因や起きやすさなどが異なってくるため、水害に備える際には、自分の住む地域に関心を向け、情報を集めておくことが重要です。
次回は対策や水害にあった時の動きについてみていきます。