最近よくメディアで取り上げられることの多い「SDGs」。これは「SustainableDevelopment Goals(持続可能な開発目標)」の略称のことです。2015年9月の国連サミットで採択された国際目標のことであり、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す内容となっています。
SDGsは、17の大きなゴールと、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。「誰ひとり取り残さない」ことをキーワードに、先進国も含め、全ての国が取り組むべき普遍的な目標となっています。
- 17の目標目標1:「貧困をなくそう」
目標2:「飢餓をゼロに」
目標3:「すべての人に健康と福祉を」
目標4:「質の高い教育をみんなに」
目標5:「ジェンダー平等を実現しよう」
目標6:「安全な水とトイレを世界中に」
目標7:「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
目標8:「働きがいも経済成長も」
目標9:「産業と技術革新の基盤をつくろう」
目標10:「人や国の不平等をなくそう」
目標11:「住み続けられるまちづくりを」
目標12:「つくる責任 つかう責任」
目標13:「気候変動に具体的な対策を」
目標14:「海の豊かさを守ろう」
目標15:「陸の豊かさも守ろう」
目標16:「平和と公正をすべての人に」
目標17:「パートナーシップで目標を達成しよう」
今回は目標12:「つくる責任 つかう責任」に注目していきます。 目標12は、「持続可能な生産消費形態を確保する」のテーマのもと、11個のターゲットから構成されています。その3番目はこちらです。
世界で約11人に1人が栄養不足、慢性的な飢餓に陥っている状況にあります。(2020年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書)しかし、その一方で先進国では食べられる食品が廃棄される「食品ロス」が大量に発生しており、こうした現状を解消する必要があるのです。
食品ロスとは?
「食品ロス」とは、まだ食べられるのに廃棄される食品のこと。 日本でも2019年7月に公表された食品リサイクル法の基本方針で、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスを2000年度比で、2030年度までに半減させる目標が設定されたりと、国全体の動きとして食品ロスの削減の推進が図られています。
日本での、年間食品ロスの量は600万トン。国民一人当たり”お茶腕約1杯分(約130g)の食べもの”が毎日捨てられているのです。(農林水産省及び環境省「平成30年度推計」より)
上記の食品ロス量の内訳は、食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量が324万トン、一般家庭から発生する家庭系食品ロス量が276万トンでした。前年度比12万トン減と、⾷品ロス量の推計を開始した平成24年度以降、最少値となりました。しかし、上述の2030年度事業系⾷品ロス削減⽬標(273万トン)には依然いたっていません。
では、食品ロスの発生原因や対策はなんでしょうか? 次回に続きます。